ぶらぶらマーケティング日記

ぶらぶら街中を歩いて思いついたことを記録します。。。

映画「神さまの言うとおり」

 みなさん、こんにちは。cloud141です。山手線の車内広告でみて、その存在を知りました。早速、池袋の映画館で見ました。周りを見回すと制服を着た女子高校生3人組や私服の男子高校生のグループがちらほら。。。原作が少年マガジン連載なので年齢層が若いのは仕方がないのかもしれません。私ぐらいの年代の人は一人もいませんでした。映像的にはグロテスクで最初からかなり衝撃を受けます。「バトルロワイヤル」みたいな映画なのかと思い、映画館に入って失敗したと後悔しました。でもしばらく見ているうちに、これってNHK大河ドラマ軍師官兵衛」と同じじゃないかと思えてきました。この映画の主人公は、ある日、ゲームに参加することを強要され、失敗したら即死という不条理な状況に置かれます。テレビゲームでは気楽にやっていることが突然リアルな世界で行われるのです。生き残るためには知恵と勇気と想像力が必要で失敗は許されません。ちょうどそれは、日本の戦国時代のように、明文化された法律も中立的な裁判所もなく、武力で権力を握った信長や秀吉の意向で戦場に借り出されたり、切腹するように命じられた当時の官兵衛のような武士たちの姿と重なります。ゲームをクリアして生き残ったものは民衆から神の子として崇め奉られます。信長や秀吉はきっとこんな気分を味わったのでしょう。

 以前、いろいろなセミナーに出席して起業家やNPONGOや海外青年協力隊に参加した人の話を聞いたことがあります。学生のころ、途上国に旅行にいってそこで日本では考えられないような貧しい生活をしているひとを見て考えが変わり、留学や起業を決意したという話をする人がわりといました。自分の命が危機にさらされると人は持っている能力を120%以上発揮するのでストレッチされ、成長できるらしい。。。そうした非日常的な世界に飛び込んでちゃんと生きて帰ってこれる人は精神的なマッチョなのです。日本では、名門高校卒→一流大学現役入学4年で卒業→大手企業を新卒で入社し定年まで勤め上げる、というような経歴がきれいな人が評価されますが、英語圏では精神的にマッチョな人のほうが高く評価されるように思います。

 

 

  もっというとこれは カール・バルトの「ローマ書講解」に書かれている危機の神学に似ています。。。。 特に最後のシーンはなんとなくそれを暗示させるような感じでしたね。。。。キリスト教がやさしいマザーテレサのようなものと考えているととんだ思い違いに気づくことでしょう。この映画が教育的な感じがするのは、サブストーリーで2チャンネルばかりやっている、大森南朋さん演じるひきこもりらしい三十代の青年が最後にどうなったか、を考えてみるとよいかもしれません。これはあくまで個人的な感想です。お気を悪くした方がいらしたら、ごめんなさい。

 

ローマ書講解〈上〉 (平凡社ライブラリー)

ローマ書講解〈上〉 (平凡社ライブラリー)

 

 

ローマ書講解 (下) (平凡社ライブラリー (401))

ローマ書講解 (下) (平凡社ライブラリー (401))